2010年4月27日火曜日

Blakeの朝




「ケン!!」
本当に耳障りなBlakeの鋭いひと声で僕の朝は始まる。
時計はまだ6時前。
メンドクセエナァー。
僕は二度寝を決め込むが年寄りの哀しさ、二度目の眠りはやってこない。
そもそも寝る体力がもう残っていない。
それでもすぐに起きて行くのは癪なので、蒲団の上でウダウダしていると、20分後、
「うー、ワン!!」
うなり声つきのひと声が家中に響く。
僕の寝室は二階。扉は閉めている。
玄関では少し苛立った「うー、うー」という小さな唸り声がしている。
「最初のひと声で目覚めたはずだ。いつまで下に降りてこない!」
というイライラが伝わってくる唸り声だ。
それにも知らん顔して、仕方なしの身支度を始める。
すると、僕が身動きし始めたのが判るのか
「キャン、キャンキャン」
と甘えた可愛い声で吠え始める。さっきまでの威張った声は何だ、といいたくなるような可愛い声なのだ。
既に彼の術中にはまっている。
だが、可愛いとは言っても耳に刺さるような鋭さは相変わらずで、幼くて声が出来ていない分、加減を知らない鋭さだ。
通常はこの甘え声で下に降りるのだが、その時、洗濯物を持って降りるのは日課だし、ゴミの日などは寝室と仕事部屋のゴミをひとまとめにする。
つまり、寝室を出てから多少の時間がかかる。
その時間に彼がやるのはこういう(写真のような)ことである。
イライラして、玄関にある物を咥えては放り投げる。
もっとイライラさせると靴をかじったりする。
ちなみにサンダルはおろして三日目くらいには大抵かなり深い歯形がついていて、わが家のサンダルというサンダルに齧った痕がある。
まあ、こんなに可愛くっちゃ何しても怒れやしないんだけどね。


ちなみに写真ではまだ夕べのご飯がほぼ口もつけずに残されていますが、コレは散歩から帰ると空になります。
朝ご飯はダラダラと少しずつ食べて夕方には空になります。
そんな訳で日によって食の細い日はあるものの結構食べるようになりました。
「愛犬元気」をやっていたのですが、ある日、「ペディグリー…」を上げましたら「愛犬…」を残すようになりました。
40円の差で旨さが違うようです。
量販店で一番安かった「ユニーク」は全く見向きもしなくなり、大量に余ったまま物置の隅にいます。
まあ、こんなに可愛くっちゃエサ代がいくらかかっても勿体なくないんだけどね。
って、同じ口調でわざわざ二度繰り返し。溺愛状態でございます。
ロンドンの貧民窟で生きてきた「腕っこきドジャー」みたいな奴なので値段や味の高低や不味美味にはどうも敏感みたいだ。
飼い主の扱い方もよく判っているようで、そこがちょっと鼻持ちならないとこかもネ。
って言いながら実はコレも自慢してんだけどサ。

つい先日咲いたばかりの桜。もう、葉桜となっています。
僕はこの色の方が好きかもしれない…、と思い始めました。

2010年4月16日金曜日

花育の日々




こんなことが自慢になるかどうか判らないんだけど、僕は植物を育てるのが割合上手です。
昔、妻の管理の下、葉が全部落ちてしまい、ただの「根」がある棒のようになってしまっていたゴムの木を葉の生い茂る立派な木に育て上げました。
幸福の木もすでに4年。高さ1m超。見事な葉がついています。
ただ、僕自身がビックリしているのは「胡蝶蘭」。
胡蝶蘭といえば舞台に出演中のスターさんに贈られる代表的な楽屋花です。
ハッキリ言えば開店祝いの席か楽屋でしか見たことのない花です。
ところが昨年、一軒家に住むことになったら、知り合いからこれが贈られてきました。
通常、一週間くらい人の目を楽しませて、はかなく散って行く花ですが、花は落ちても何故か葉は青々としているんですね。
生きてるモノを葬ってしまうのはなんか酷な気がして水をやり続けましたら、ナ、ナ、なんと今年花をつけてしまいました。
1週間の命のために高額取引されている高慢ちきな花なので、現在は、こんなに長生きさせられて2度も人の目楽しますンかい、みたいな偉そうな態度で咲いていますが、これがやがて僕に向けてだけ、「ねえ、アタシってキレイ?」と語りかけてくるのを待とうと思っています。
ちなみに、死にかけた植物を生き返らせるのには「君はもう少しでとっても綺麗な花をつけるはずなんだよ」とか「ごめんね。こんな枯れさせちゃって。この春には綺麗に咲こうね」といった簡単な言葉を語りかけてやるだけで充分です。
葉や花がついたら指で触れてやり、葉を撫でてやり、「ああ、立派な葉がついたね」「君はなんてキレイなんだ」と言ってやると日増しに葉は大きくなり、花は美しく開きます。
ちなみに僕はBlakeにも言葉をかけますが、正月にやってきた友人は「かぜさん、いつもそんな風に話をしてやるの?」と怪訝そうでした。
花に僕の言葉が判るように、Blakeも多分、僕の言葉が判り始めているんじゃないか、その内、きっと聞き分けのよい子になってくれるんじゃないかと思っているんですが…。

2010年4月7日水曜日

桜満開


2日前は花の隙間に道路が見えたのに今日は既に満開。
隙間はなくなりましたが、色が淡すぎてなんか風景にシマリがない。
この頃はこの色の桜が多いけど、僕はもう少しだけ、少しだけね、濃いめのピンクの花が好き。
本日わが家地方は雨。
瞼が下りて下りて下りて…zzzzzz。

2010年4月4日日曜日

期間限定。「目印は桜」




わが家の前にある桜。
訪れて下さる方に「横断歩道を渡ったところに桜の樹があってね」と道案内するのだが、実は格好の目印になるのはこの季節だけ。
ところがその案内が癖になっていて、他の季節にもついついそう言ってしまう。
ところが訪問者は言うのだ。
「桜の樹なんか見えないよ。きったない黒い樹なら1本あるけど。エッ、これが桜なの。花が咲いてなきゃ桜じゃないヨォ」
一番最近、その通りの言葉を発したのは3月14日に訪れてくれた元・劇団四季のF君だ。
あれから半月。3月31日には蕾が開いたばかりだったのに、わずか4日でもう八分咲き。
道を挟んだ保育園と寝室から20メートルの所に建つ鐘楼の桜もほぼ咲き揃い、わが家の周りは今、花の里。

2010年4月2日金曜日

本日、母が


乳ガンの摘出手術。

その病院の庭で既に満開の桜。