旅立てツバメ (8/9)
今年も軒端にツバメが来たが、滞留期間が異常に長い。
6月に入って早々とやって来たのだが、この春、隣のアパートでゴロゴロ生まれた猫の子たちが玄関を占領していたため、営巣を諦めたようだった。
ところが、いつの頃からか、また玄関に糞が積もるようになってきて、見上げたら子供が生まれていた。
ところが、この異常天気。
餌がないのか、それともあまりの暑さのためなのか、親燕の飛翔回数が少なく、多分、子の育ちが悪い。
で、いつまでも飛び立つ気配がない。
子らもずーっと巣から顔を出しているのだが、ほとんど鳴かない。
いやー、8月まで飛び立たないツバメはこれまで記憶にないなあ。
夏休みが始まる前には大抵いなくなっていたものだが…。
そう言えばblakeの換毛期も長いなあ。
ずーっと毛が抜けては生え、抜けては生え、を繰り返していて終わりが見えない。
何から何まで想定外の出来事が続く。
旅立てツバメ。
おそらく秋は足早にやって来る。時期を逸すると南へ渡れなくなるぞ。
俺はワイルドの幸福の王子ではないし、お前も俺に何も頼まれてはいまい。
俺にもお前にも幸せな死は訪れはしないのだから。
我が家のツバメはまだ旅立たぬ (8/15)
どうしちゃったんだろう?
夏も終わるというのに飛び立たぬツバメ。
つくつく法師も鳴き出した。
夏休みの終わりを告げるセミ。
今年は少し早すぎる。
遅い巣立ち。
早足の秋。
不安ばかりが募る。
ツバメ旅立つ(8/19)
昨日、玄関のドアを開けた途端、巣から2羽の子が飛び立ち、そのまま飛翔訓練に入った。
親ツバメは叱咤するように、あるいはエールを送るかのように声をあげその周りを飛ぶ。
時々、巣に戻ろうとするが僕がいるので逃げる。
まもなく電線の上に乗ることを覚え、blakeとの散歩から帰ったあとも訓練は続いていた。
その頃になると渡りを共にする仲間なのだろうか、たくさんのツバメたちが近くの電線に集まり、自分達の目の前で練習を繰り返す新入りに声援を送っている。
ツバメの旅立ち教習はこうして日暮れまで続いた。
さて、今朝である。
見上げた軒端はもぬけの殻。
さては昨日の演習は別れの挨拶を兼ねていたのか、と軒端を貸した人間の勝手な感傷…。
空は秋の色。
僕は洗濯を始めている。