2005年9月28日にこんなことを書いていた。
Wednesday, September 28, 2005
「カロヤン・ステファノフ君」
琴欧州は憂愁の美男である。
出身国ブルガリアのイメージにいかにもハマる。
ブルガリア・ヨーグルトの国、ってのも馴染み具合が好印象。明治乳業、ウハウハか?
別称「角界のベッカム」。うーん、ハニカミ加減がな。辛うじてOKにしてやる。
これから毎場所優勝に絡んでくるので、もう、顔が厳しくなり始めているが、一方でどこか気恥ずかしげな愁いも漂わせている。
「世界の果てのこんな島国で何故か人前で裸になってるオレ…」
そんな戸惑いか。
でも、番付上位を見渡してみても、常に優勝を争えるのは、今、朝青龍と琴欧州しかいないよなー。
琴欧州の活躍で、もう一人の欧州出身力士が注目され始めた。
三保ヶ関部屋の十両・把瑠都凱斗(ばると・かいと)。
バルト海沿岸の国エストニアの出身である。「角界のディカプリオ」だそうな。まあ、OKかな?
霧島関(現・陸奥親方)の「角界のアラン・ドロン」の突飛さに比べれば、元々外国人なんだからあまり無理がない。
「琴欧州」に比べると「把瑠都」という四股名そのものにはちょっと無理を感じるが…。
把瑠都は明るい。バルト海のイメージも相乗効果か?
笑顔も良い。
日本語の覚えはどうやら琴欧州より早い。しかもデカイ。小錦、武蔵丸同様、重さと怪力でしばらくは挫折知らずで番付を駆け上がるかも知れない。ただし、太り過ぎそうな気配もある。
ところで、把瑠都君、一つお願い。その金髪を黒く染めてくんないかい?
なんか頭のてっぺん辺りの輪郭がフワッとしていて、力士としての姿形の決まりが良くないんだけど。
黒髪だとキリッとしたいい顔になると思うんだけどな。
あと、老爺心だけど髪が薄くなって髷が結えなくなりそうなおでこの広さに要注意かな。
洗髪の後、増毛剤でも使って欲しい。
その点、琴欧州は心配ない。だって、本名が「カロヤン」…。
これが言いたかったんかい! ンだ。
これは琴欧洲が快進撃を続けて大関昇進が現実的になり始めた時に書いている。
この9月場所、欧洲君は期待通りの13勝2敗を上げて、翌場所10勝すれば「大関当確」となり、11月の九州場所で見事11勝4敗として昇進を決定づけた。
2006年1月初場所は大関昇進場所。
まずまずの10勝5敗としたが、春場所に向けての稽古中、膝を傷めた。1度傷めている、言わば古傷である。
ひと場所休場して養生すべきだった。
しかし、彼は出場し、痛々しい包帯姿で辛うじて場所を務め、驚くべき身体能力で9勝6敗とした。
そして彼はその後も休まず場所を務め上げた。
しかし、かつての勢いは影を潜め、やっとの勝ち越しやまぐれの10勝と、決して褒められない土俵を披露し続けた。
「クンロク大関」以下の仕事が続いた。
取り口も簡単に勝とうとする引き技や、朝青龍が広めて以来、角界中に蔓延してしまったみっともない取り口「張り差し」を多用するという見ていられない相撲になって行った。
そして、来るべきモノが来た。休場。そして、カド番。
2007年11月と2008年3月。ひと場所置きのカド番は陥落の定番である。
ついに琴欧洲にもその時が来てしまったか、と思った。
実は今年の初場所は怖くてテレビ中継は見なかった。
3月場所も途中休場だったので、負け始めた時から見ておらず、当然今場所も見るつもりはなかった。
ところが、なんでかなあ、2日目の中継をつい見てしまったのだなぁ。
相手は旭天鵬。
下手投げで下したのだが、なんだか、膝の怪我をして以来、初めて、というほど具合が良さ気なのだ。
それでも、今場所カド番を乗り切ったら、来場所からまた見よう。
今場所、また負け越して大関陥落が決まったら、これっきり、相撲を見るのをやめよう、と決めていた。
しかし、大森南君が書き込んでくれてしまったのだなぁ。
「欧州君、調子良好」
ウーン、見ざるを得ンでしょう!
翌日からリアルタイムでテレビ桟敷に陣取ってしまいましたのさ。
10連勝した時、朝青龍に勝てたら何かが変わる、と思いましたね。
横綱二人だけで優勝を争う場所が続いていることにファンが食傷している現実。
どんなに問題横綱でも、結局、出てくりゃ勝ってしまうことへの苛立ち。
今の相撲が持つ閉塞感を打破するには二人の横綱以外に、もう一人スターが必要だろう、と…。
まあ、相撲ファンなら誰もが思いましたよね、多分。
期待できるのは稀勢の里、豊ノ島の二人しかいません。
把瑠都は怪我、豪栄道は若いのに簡単な勝ちを欲しがる悪癖がある。
でも、稀勢の里は大勝ちがまだ出来ない。ジリジリと強くなっているが圧倒的でない。
豊ノ島は大勝ち出来る魅力があるが、いかんせん、背が低すぎる。
安美錦、大好きだけど、大勝ちは、ねぇ。
ン、琴欧洲の調子がイイの?
だったら、相撲が面白くなるソレが一番の近道ジャン。
だつて、かつてそうなりそうな時期があって、あの時、相撲人気は少しだけ上向きかけたんだから。
なんて、ネ、思ったわけサ。
朝青龍を破れば、何か、相撲界にこれまでとは違った機運が生まれるような気がしたんだよね。
特に、今場所の朝青龍の相撲は良くないし。
どこか落日の気配を漂わせ始めた横綱に引導を渡す存在になれたら、欧洲君復活はあり得るぞ、と僕は思ったよ。
そして、思いは通じた。
ただ、今日の白鵬戦はいかがなモノだろう?
どうしても先に上手が欲しかったという思いは解るのだが、跳び加減の変化技に出たのは好きじゃないな。
こういう勝ち方はクセになって、相撲がだんだんキレイでなくなる危険な勝ち方だ。
勝ってもこれからの向上につながらない白星だ。
特に、今場所のように調子を上げてきている時は正面から堂々とぶつかっても勝てるはずだ。
そして、そういう勝ち方で星を積み上げていないと力士として大きくなれない。
折角、悪癖になりつつあった「張り差し」も出さずにイイ星を積み重ねてきたのに、勝ちにこだわりすぎた今日の相撲を僕は買わない。
ただ、勝たないとどうにもならない局面だったので、ファンとしては辛うじてOKにせざるを得ないか、という残念な勝ち方だな。
ところで、欧洲君、これで優勝に王手、かというと案外そうでもない。
明日の安美錦は曲者である。相撲巧者だ。
そして、翌日が安馬。小さい身体の力士を欧洲君は苦手にしている。
ここに、予定外の豊ノ島を連れてこられると安馬よりなお小さいから実は難敵である。
全員、対戦成績で欧洲君を上回っている相手ばかりだと思う。
番付は下でも相撲が上手い連中ばかりだ。
ただ、昨日までの相撲を取れるなら、3日の内2日勝てば良いのだから初優勝は明日の安美錦戦いかんだ。
いやー、見たいよ、琴欧洲の優勝姿。
3年前に夢見ていたことが現実になりそうなんだから、もう、居ても立ってもいられないよ。
そして、特筆すべきは欧州君の相撲がこれまでに見たことがないほど丁寧になっていることだ。
こういう長身の力士は大味な相撲になりやすいので、大きいのに丁寧になると、膝の故障をネックにしなくても良くなるかも知れない。
今場所の快進撃の理由は突然、相撲に丁寧さが加わったことだ。
「恥知らず大関」というひどい記事を書いた新聞があるが、それに発憤したのならソレはソレで良かったかも知れない。
カド番2回で恥知らず…?
オレはそんな書き方は許さないけどね。(おお、怒ったせいで元気出てきたかも)
そんな力士はこれまでいくらもいたのに琴欧洲には何故冷たい?
相撲記者の記者らしい視点はどこにあるの?
ハワイ勢にもなかった「大きな身体で丁寧な取り口」くらいの記事は優勝したら、でイイけど書いてやってよね。もし、相撲を見る目があるのなら、だけどサ。
ともあれ、白人初の優勝、という記録の他に、モンゴル出身力士以外で初めて相撲が上手くなった外国人力士として記憶される力士になる可能性も出てきたかもしれない。
致命的な膝の故障を抱えているので、ファンとしては浮かれきれてはいないのだが、久しぶりに、なんか嬉しい。
15 件のコメント:
王手ですね。
今日が楽しみ。
初優勝がもう目の前に・・・
欧州君のお陰か、かぜがお元気になったら
もうそれでいいです。
午後からまた雨模様。
ご自愛ください。
優勝ですね!
本当によかった~
琴欧州関のお父さんが、客席で大喜びしている姿に涙が出ました。
怪我に悩まされた日々、異郷の地で頑張る息子を思ってどれだけ心を痛めていらしたことでしょう。。。
これかも琴欧州関の活躍を祈らずにいられません・・・
インタビューの時のあの笑顔、何度も見たいです~♪
店主さま、よかったですね!
かぜさん
優勝おめでとうござます!
欧州から来て、本当に大変だったと思います。
大変だろうとは思いますが、欧州人初の
横綱目指して、頑張って欲しいですね。
お父さんのステファンさん、微妙に男前でしたね。
あらためて力士姿が不思議と似合う西洋人だと思いました。体型云々と言われていますが、あくまでシロウト目ですけど、私は格好がとてもいいと思います。
琴欧州さん、優勝おめでとうございます!
かぜさんにこう言うのが、とっても嬉しいです。かぜさんの笑顔が見えるよう!!
失礼しました。
かぜさん、と書いたつもりが
なんと呼び捨てに・・・・
とにかく おめでとう!の嵐です。
琴欧洲関の優勝おめでとうございます!
某乳業で優勝おめでとうキャンペーンとかやるかな…と思いHPを見ましたが、『琴欧洲関を応援してます』しか書かれてませんでした。
客席にいたお父さん、大喜びでしたね。どこの国の人でも、自分の子どもが活躍(しかも異国の地で)する姿を見るのはうれしいものでしょう。また、このお父さんの姿に店主さまの姿を重ねたりして…こちらまでうれしくなってしまいました。
バレーボールも応援していたのですが、女子は昨日無事に北京オリンピックへの切符を手に入れました。昨日今日とスポーツではうれしいニュース続いてます。
で、今日のタイトルはエルビス・プレスリーなんですね。私は全く知らない歌なんですが… よくこんなにブログのタイトルに合う曲名をご存知で。脱帽です。
優勝、やりましたねぇ。
ボクもなんだかうれしいです。
皆様
お祝いコメント、心から感謝します。
録画した優勝シーンとインタビューを何度も何度も見返してはニンマリしていました。
本当にイイ笑顔でした。
しかし、佐渡ヶ嶽部屋の関係者でもなんでもない店主。
ブルガリアヨーグルトを食い続けることくらいしか応援の手を持っていない。
ファンならみんなやってるよね、こんなこと。
来場所以降もよろしくね。
遅ればせながら・・・
初優勝おめでとうございます!!
今日は仕事だったのですが、
休憩時間にテレビから歓声が聞こえると思ったら
丁度優勝のテロップが出ている所でした!
嬉しいですね~♪
改めて、琴欧洲関の優勝お祝いを!
帰化する話とかも出ていましたが…どうなるのかしら。
それにしても最近の相撲は醜聞というか、別の力士の話題で盛り上がっちゃって(カド番だったのもあるけれど)綱取り話も軽く流されて残念です。でも琴欧洲関の笑顔は本当に良かった!これ(今回の優勝)をゴールにしないで、これからも何度も優勝することを目指して&息の長い力士でいて欲しいです。
1年分のヨーグルトって、どうやってもらうのかな。いっぺんにもらったら、食べきらないうちに腐ってしまいますよね。1週間分ずつ、52回とか?それとも商品券?
かぜさん!
琴欧洲くん、ブログをはじめたんですって!
その名も『ちゃんこ鍋とヨーグルトって意外と合うんです』http://kotooshu.aspota.jp/
ひらかな で書いてるんですけど。
かわいくって。。。ますますステキです!!
『ちゃんこ鍋とヨーグルトって意外と合うんです』。
毎日楽しみに覗いてるんだけど、文字通りの3日坊主。
全然更新されませんね。
ま、千秋楽とその翌日のゲストで出た番組、録りまくって笑顔だらけのDVDが出来てるので、ま、イイか、と思ってる。
お祝いぜめでブログまでは手が廻らンのでしょうね。
琴欧洲関のブログ、更新されてましたね。
温泉の話でした。
しかし、お父さん… まだ日本にいるんだ!
お元気ですか?
琴欧洲関のブログが、また久しぶりに
更新されていました。
LAへ巡業(じゅんぎょ)に行ってたみたいですね。
日本と違って、すばらしい天気みたいです。
名古屋場所も頑張るそうです!
また、皆で応援しましょうね(^^)
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