2013年4月16日火曜日

三國連太郎さんご逝去



三國連太郎さんのファンでした。
最初に見たのは『ビルマの竪琴』。
特にラストの日本へ帰る船上での回想シーン。
その斜め右からの凛々しくも美しい輪郭。
いい顔をした人だなあ、と子供心に感心した。
それまでいい顔、美しい顔は『哀愁の街に霧が降る』の山田真二さんしか知らなかったので、いい顔コレクションの引き出しが増えた。

三國さんと高倉健さんの共演作が健さんの初期に多いのは案外知られていない。
東映と契約していたんですかね。
ここ、何ヵ月か、CSの東映チャンネルでその共演作の大半を何故か録画していました。
未DVD化かもしれませんが硬派のよい仕上がりのものが何本もある。
極め付きが『飢餓海峡』での共演で、プラス伴淳三郎さんとのトリオで名画の仕上がり。

ただ、その後の大作、話題作時代の三國さんをあまり見ていない。
好きなのは60代後半からの『釣りバカ日誌』のスーさんだ。
西田敏行という自由自在の相手役を得て、三國さんが本当に楽しそうに演じているのが素敵。
「演技派」の称号を捨て去って楽しそうに演っているのを見るとこの人が本当に上手い役者なのが逆によく解る。
そして最期までいい顔だった。
惚れ甲斐のある役者だった。

三國連太郎。
1923.1.20生~2013.4.14没。90歳。

ご冥福をお祈りいたします。

1 件のコメント:

WILL さんのコメント...

>三國さんと高倉健さんの共演作が健さんの初期に多い

自分は飢餓海峡と大いなる旅路を観ています。
飢餓海峡の舞台北海道岩内町が
自分のルーツである場所だった関係で、
この作品は原作も読みましたし、
最近の舞台以外の映像化は全部も観ています。

健さんの演じた若手刑事の役は、
伴さんとのコントラスト的な
キャスティングでしたね。
確かに若き健さんの魅力も出ていたし、
伴さん演じたベテラン刑事の魅力も出ていた。
でもあの映画における健さんの芝居が
魅力的だったとは思いません。

とにかくあの映画で三国さん演じた犬飼=樽見役、
その後演じた方々の誰一人寄せ付けない
冬の津軽海峡の海の色のような芝居でした。