2016年6月11日土曜日

6/11(土) 本日の『どこかでラジオが』


(FM HOT 839にて 23:00~23:59)

「かぜ耕士の昭和史」は1985(昭和60)年。
この年、音楽界では大きなうねりが生まれようとしていました。
「Rockなんて一時的な流行りもの。ただうるさいだけの音楽など世の害毒。早晩の内に消えるがイイさ」
そう言われて30年。
Rockはついにひとつのたしかな実を結ぼうとしていました。
その立役者がハリー・ベラフォンテ。
カリプソ・ソング『バナナ・ボート』で知られ、役者、慈善活動家としても知られるハリー。
彼は早い時期に歌を捨て、投獄されたキング牧師を保釈させるため、保釈金全額を立て替え、政治活動家としての側面を強くしていました。
前年、エチオピアの飢餓が報じられると彼の胸は泡立ちました。
84年暮れ、イギリスとアイルランドの人気者たちが立ち上げたチャリティプロジェクト「バンドエイド」が成功をおさめると、ハリーはもう、いてもたってもいられませんでした。
彼はアフリカン-アメリカンのアーチスト中心に呼び掛けを始めます。
クインシー・ジョーンズ、ライオネル・リッチー、マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス…。
その輪はブルース・スプリングスティーン、ボブ・ディラン、ヒューイ・ルイス、シンディ・ローパーなど人種や歌のジャンルの壁も越えて行きました。
1985年1月28日、チャート誌上位に名を連ねる人気アーチストが最も沢山一同に集う日『アメリカン・ミュージック・アワード』の授章式直後を狙ってこの作戦は実行されました。
USA for AFRICA。総勢45人の歌手による『We are the world』の吹き込みです。
後に録音風景のドキュメントがDVD化され、真摯な吹き込み風景だけで見る人の、聞く人の心を打った一大イベントはやがてコンサート、レコードセールス、グッズ販売などで成果をあきらかなものとし、派生した農業従事者を救うチャリティ「ファームエイド」などは、その後も現在まで継続し、日本でも行われている。
イギリスのバンド「ブームタウンラッツ」のボブ・ゲルドフが立ち上げた「バンドエイド」は貧民救済の要がある度、その時点での人気者たちで
「Do they know its Christmas?」を吹き込んではチャリティを続け、
ハリーたちの「We are the world」もその都度、オリジナル版の記念盤をリリースし直して活動を存続させている。
その話だけで1時間。
熊本大分地震の際、チャリティにケチつける輩になんか言いたくて、年代もちょうどおさまりが良かったのでこの特集を組んでみました。
聴いて欲しいです!
曲は
①ハリー・ベラフォンテ『バナナボート』
②USA for AFRICA『We are the world』
③バンドエイド『Do they know its Christmas?』
ちなみに『黒柳徹子のユニセフ報告/エチオピア』は84年9月に放送され反響を呼びました。
のちにこの番組に関わることになったことを僕は誇りにしています。
FMさがみ(FM HOT 839と改称)は、パソコンならサイマルラジオでお聴きください。
スマホではリッスンラジオ、 i-コミュラジオ、TuneIn Radioなどの無料アプリがあります。
これら専用のアプリは一度ダウンロードしておけば、いつでもラジオが聴けます。
僕の使い勝手ではTuneIn Radioがベストだったのですが、このところ調子が悪くリッスンラジオに助けられています。
ご自分のスマホと相性のいいアプリを試しておいていただくとありがたいです。

写真はこの番組を隔週で担当しているkuro-sanこと黒瀬守泰君と録音帰りに久しぶりに寄った池袋東武のとんかつ「和幸」のロースカツ定食



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