2013年2月3日日曜日

「鬼は内」神社

何の変哲もない、ほどよく寂れた我が村の神社が、近年、「鬼は内」と掛け声をかけて豆を撒く全国でも珍しい神社としてしばしばマスコミを賑わすようになった。
子供の頃は「キジンサマ」と呼んで節分や春祭りのたびに出かけていった身近な神社で「キジンサマ」は「鬼神様」なんだとずーっと思っていた。
だから「鬼は内」なんて言ってることも知らなくて,単純に祭の日には屋台が出て、その中に古本を売る店もあって僕は月遅れの『相撲』という月刊誌を定価より少し安い値段で買える日なんだという認識しかなかった。
この神社が珍しい神社だなんて誰も教えてくれなかったしね。

今朝、朝7時ぴったりに大きな花火が2~3発鳴って僕は飛び起きた。
毎朝5時55分から30分ほどベッドの枕の先20メートルのところで鳴るお寺の鐘の音にはすっかり慣れてしまい最近は目覚まし代わりにもならなくなっていた。
 しかし,花火ではたいてい飛び起きる。
 この村の行事はかなり暴力的な時間に設定されている。
 夏祭りの本番の日は集合が6時だったり、神社の掃除は6時半集合だったりする。
 とにかく花火で今日は節分なんだ、と気づいた。
 地震と雷に滅法弱い愛犬Blakeは寝室の戸をカリカリと引っ掻き、中へ入れろと訴えている。
 以後はベッタリと僕に張り付いて片時も離れようとしない。
 2~3日前から地震が頻発。恐怖に怯える日々が続いていたのに,またしても災難だ。

その彼を家に置いてだねぇ、僕はなんと56年ぶりにその神社を訪ねたんだ。
薄情な飼い主だ。
 イヤー、長い歳月の間に区画が変わってしまった町は全然神社への道順が判らん。
 昔、学校からの帰り道、仲の良かった初雁君チに寄ったりしたことがあるので方角はわかっていたからとにかくそっちに向かって自転車を漕ぎ、途中からは鎮守の森らしき背の高い杉の木を探して走った。
目指す場所は記憶よりずーっと遠かったし、昔みたいに3回曲がれば辿り着けるほど簡単な道順ではなくなっていたけど、なんとか行き着いた。

道には昔のように屋台が並んでいたけど、なんだろう、郷愁はまったく感じない。
初雁君チへの道は舗装こそされていたがそのまま残っていて、途中の沼もそのまま貯水池として整備され、お年寄りが釣り糸を垂れていた。

鬼鎮神社にはそこそこの参詣客がいたが,豆撒きは一体どこでやるんだろう?
お天気の割には風が冷たいのと、昼にまた何発かの花火がなりそうなので、観察もそこそこに急いで家に戻ったら、ちょうど正午。案の定,花火が上がって震え出すBlake。
懐かしさも中くらいなり節分会ってか。




1 件のコメント:

むつらぼし さんのコメント...

鬼鎮神社の話題をニュースで見ました。
県の広報誌でも拝見しました。
たぶん毎年?見ていたと思うのですが、
かぜさんとこだと気づいたのは今年が初めてでした。

うちの近所の神社もやたらと花火を上げてうるさいです。年越しや、夏祭りの御神輿の宮出しの合図とかですが、
近隣のお宅には、あのバーンと破けるような音が相当に響くでしょうね。
高校の文化祭の花火には苦情がくるけど、
神社には誰も言わないようです。
うーん。。