2016年7月14日木曜日

永さんのこと

永さんのこと

生きている内にお礼を言っとかなきゃ意味がない、と思っていたので、2013年4月9日、すなわち永さんが傘寿を迎える前日に「ニコニコ堂のことそろそろ書いてイイですか」とお願いにうかがった。
喰始のWAHAHA本舗公演『ラスト』の幕間だった。
勿論、OKを戴いて、久しぶりに永さん、喰ちゃん、との3 shot写真を撮って帰り、翌日には『誰かとどこかで』のスタジオに誕生祝いの華をお届けした。
いつも通り、お礼の葉書をいただき、そこには「訪ねてきて、喰と」と添えられていた。
永さんは喰ちゃんが大好きで、だが、喰ちゃんは永さんに用事のある時、必ず僕を同伴したがる。
しかも、WAHAHAの公演に永さんを招待している時、喰ちゃんは必ず僕も呼んでいるので、僕と永さんの遭遇確率は他の誰よりも高いのだった。
つまり、僕も、タベちゃんも、そして永さんも1対1で話をするのが苦手なのだ。

一時、西野バレエ団との付き合いが深くなっていた頃、僕は並木橋交差点でよく永さんに遇った。
西野の目の前に永さんは住んでいた。
でも、僕が「おはようございます」と頭を下げても永さんは無視された。
そうされることは承知だった。
僕は交差点を渡りきってしまった後、もう一度渡り直して、「永さん、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。じゃ、失礼します」と言って踵を返すことに決めていた。

その頃、僕らは永さんが集めた学生グループをすでに解体していて、永さんの事務所からも離れていた。
僕は事務所を離れるとき、一応、永さんにはご挨拶したのだ。
そして、そんなことをしたのは実は僕だけだったらしい。
永さんはその時おっしゃったのだ。
「Mみたいなことしないでよ。こないだMBSであいつ向こうからやって来て僕に気づいたら、廊下曲がっちゃって挨拶もしてくれなかったんだよ。挨拶も出来ないような関係になるのはやめようね」
Mたちは永さんに話しにくい事情を抱えて事務所を去っていた。
つい、挨拶をしそびれたのだろう。

そんなことを言いながら永さんは挨拶を返してくれないのだから、気づいてくれたのか不安になるではないか。
で、僕はなるべく大きな声で、「永さん、おはようございます」と言うことにした。勿論、永さんは、嫌な顔したんだけど。

でも、僕が深夜放送で喋るようになると、長谷川きよしさんの番組のゲストで来ていたらしい永さんが突然スタジオのガラスの向こうで手を振ってくれてたり、あまり、よそでは聞かない顔を見せてくれるようになった。
後輩の結婚式では「お前って人の集まるとこにはどこでも顔出す奴なの?」等と嫌みを言われた。
永さんは後輩のお父さんとの関係で祝辞を済ますとさっさと帰られたので知ることもなかった訳だけど、僕も祝辞を述べる役で呼ばれてる。
僕の方が関わりが深かったんですよ、永さん。
ピーコさんの目の手術成功のパーティでは案の定無視されて、北山修や小室等と歓談。
永さん、おすぎとピーコはあなたより僕の方が付き合い古いの。
小室さんとは僕が組んでたの。

てな具合に愛憎も半ばするのは自分が集めたくせに知らん顔された連中の中では現場がラジオなので比較的接触する機会が多かった僕だけの特典なのかもしれないな。

ま、追悼本の形で出るのは本意ではないので永さんも関わるはずだったのになぜか外れて結局、永さんが集めた学生グループ『ニコニコ堂』メンバーだった井上頌一と僕が深く関わることになったNHK『ステージ101』とを絡めて書いておこうと思う。

永さんは僕らを集めて何をしようとしたのか?
そんな話だ。
出版社が後ろについてくれると嬉しいけど、別に出版予定があろうがなかろうが書くので勇気づけてくださると嬉しいです。
タイトルは、洋平ちゃん(坂本善昭)の言葉をもらって
『僕らが白鳥だった頃』~「涙をこえて」を知ってますか
にしようと思ってる。
何の実体もないのに「永さんが集めた学生」と言うだけで、醜いアヒルの子でも表向きは「白鳥」として世に出てしまった僕らと、実体は失敗アイドルを45人集めて「NHK」の看板で「白鳥」として売り出した「ヤング101」はどうも似てる、という視点から書いてみようと思ってる
取材は90%済んでる。
乞うご期待と言っておこう。

写真は2013年4月9日 赤坂にて


3 件のコメント:

むつらぼし さんのコメント...

永さんの土曜ワイドを開始当時からしばらく聴いていました。ある時かぜさんがゲストで出演されて多摩川べりを散策しているのを聴いて、そこからこちらのサイトに辿り着きました。

その後カフェセンに、たまにですが永さんのことを書いても、かぜさんはあまり永さんの話題を語られなかったので、何かわけがあるのかな、、とわからないなりにそのままにしていました。
それでも、かぜさんのお話を聞くうちに少しずつ永さんとかぜさんの繋がりがわかって来ました。
・・わかって来たなんて、おこがましいですね。本当はきっと全然知らないことばかりです。
永さんのこともかぜさんのことも、そしてヤング101のことも、かぜさんが文章にして下さるのを読んで初めてわかることでしょう。

とても楽しみです!
本になるといいですね。

むつらぼし さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
みん さんのコメント...

 
待ってました。
ずっと前にかぜさんが「永さんのこと書く」と仰っていたのを忘れていません

こんなスリーショットがあったなんて!!