2016年10月30日日曜日

ほぼ半世紀

僕らは永さんに集められてこの業界に入った。
先日の永さんを送る会では全員の顔が揃わなかったので、昨日、再び集まって、僕らだけの永さんとのお別れ会を開いた。
一期生45人、二期生18人。定かな数字ではないのだが、1966年と67年の暮れ、そんな数の大学生たちが永さんの名で集められたが、連絡が付いたのは9人だけだった。
井上さんが古い写真を一冊の冊子にして持ってきてくれたのだが、一期二期合同写真で最も古いのがコレだった。
反戦フォークゲリラ事件(新宿駅西口フォークゲリラ事件)が1969年6月末のことだから、そのちょっと前だと思う。
僕らの事務所は六本木アマンドの裏にあったのだが、何かを予感していたのか、夜になると僕らは吸い寄せられるように新宿駅に向かい、駅周辺にたむろしていた。
この写真の前後には機動隊を挑発して路地裏まで追い詰められたこともあった。
写真の場所と時刻は1968年から9年頃の新宿のとある朝。
ゴミが散乱していた。
写真の中の三人はすでにいない。
永さんもさすがに僕らがその後50年もこの業界に居座るとは思わなかったのではあるまいか…。
その下の三枚は2016年10月29日の集まり。原宿「南国酒家」にて。
撮影者は坂本善昭(沢洋平)さん。Facebookからいただいちゃったよ。
一枚も写真を撮らなかったので(何故か忘れてた)洋平ちゃんの姿がなくてゴメンね。
僕は目をつむっているのではなく、目は開いているんだけど、瞼が上手に開いてないんです。
コレを早く何とかしたいなあ。





2016年10月29日土曜日

本日10/29(土)放送『どこかでラジオが』

 本日10/29(土)放送『どこかでラジオが』
(FM HOT 839にて23:00-23:59)

「かぜ耕士の昭和史」は1989年(昭和64年/平成元年)の総まとめ。
国民的漫画家の手塚治虫先生(60歳)と国民的歌手の美空ひばりさん(52歳)がご逝去。
消費税3%が施行になり、NHK-BSが放送開始。
アルマーニ、ラルフ・ローレン、ハチミツレモン、おとなのふりかけ、鉄骨飲料、カイワレ族、5時から男、ツーショット、ホタル族。
一杯のかけそば、ノルウェーの森、人麻呂の暗号、吉本ばなな。
『魔女の宅急便』『寅次郎サラダ記念日』『黒い雨』『どついたるねん』
『7月4日に生まれて』『ドライビングMissデイジー』『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』『カクテル』『ブラック・レイン』『ツインズ』『ダイ・ハード』
トム・クルーズと光GENJIとwinkの年でした。

曲は
①川の流れのように(美空ひばり)
②Diamonds(プリンセス・プリンセス)
③愛が止まらない(wink)
④レット・イット・スノウ(ヴォーン・モンロー)

さて、FMさがみ(FM HOT 839と改称)は、パソコンならサイマルラジオでお聴きください。
スマホではリッスンラジオ、 i-コミュラジオ、TuneIn Radioなどの無料アプリがあります。
アプリは一度ダウンロードしておけば、いつでも聴けます。
僕の場合は最初、TuneIn Radioがベストだったのですが、このところリッスンラジオに助けられることが多くなっています。ご自分のスマホと相性のいいアプリを試しておいていただくのが良いと思います。よろしくどうぞ。

何も撮れていないときの愛犬画像。
日射しがあれば寝てますが、寝起きは無細工でゴンす。




2016年10月14日金曜日

大江戸ワハハ本舗・娯楽座のコメディ・ミユージカル『真夏の夜の狸御殿』



10/13(木)-15(土) 下北沢・『劇』小劇場

久しぶりの下北沢。ヘトヘトになってたどり着いた。
というのも普段が静かな田舎暮らしで、毎日リハビリに明け暮れてる日々だからねぇ。
どっか具合の悪い人と穏やかな冗談言いながら身体のストレッチや口のストレッチをしに施設のバスに乗って移動してるんだからねぇ。
もう、人混みと、若い息吹に触れるだけで疲弊仕切っちゃうのよ。
でも、時には東京に出ないと、ただの爺になるだけだから、老骨に鞭打って、トークショーしたり、コンサートしたり、サイトのOFF会したり、とそこそこの動きはしてるんだけどねぇ。
「ダンス映画」特集で男性ストリップクラブ版「イブの総て」の『マジック・マイク』を語っても、まあ、そんなに驚いてはくれない日々なのよ。

その点、僕の旧友の喰始(タベ・ハジメ)はやることちゃんとやって、目論見通り受けてるワ。
タベちゃんは誰も騒いでいない頃から寺山修司を上手にコラージュしたり、アレン・ギンズバーグなんかに傾倒する特異な才能を持っていて、いつの間にか、その人たちで遊ぶ手まで考えちゃった。
ワハハのお下劣も知性もタベちゃんが本来持ってるモノだけど、タベちゃんが育てた若い劇団『娯楽座』は「ワハハ本舗」のミニ版になっていないのが素敵だ。
やってることはワハハとそんなに違わないけど、下品にも下劣にもなっておらず、どこか品の良ささえ感じる。座員の心構えが、なのかも知れない。
3年前、浅草復興の一環として公演場所をやるから何か新しいことをやってくれと言われたタベちゃんは芝居好きの若者を公募して「娯楽座」という劇団を作った。経験の少ない若者たちだけで毎月一本づつの新作公演に挑んだ。ワハハの新人で、あまり、悪達者でない三人、星川桂、矢原加奈子、村本准也を紛れ込ませたのもタベちゃんの知恵だろう。
しかし、いかんせん知名度がない。当然、集客力に欠けた。それでもいいと言ってくれていた小屋主もさすがに業を煮やした。

昨年7月を限りに「娯楽座」は発表の場を失くしていた。

あれから1年3ヶ月。ヤツらは帰ってきた。
カフェシアターっぽかった浅草から芝居のメッカ、下北沢の、それもいかにも小劇場向きの「『劇』小劇場」という小屋へ。
僕の友達石井信之が主宰する「ミノタケプラン」がいつもここを使っていた。
石井君は僕の番組『たむたむたいむ』が募集した『たむたむ音頭』の作詞者で当時まだ高校生だったが満場一致で決まったほど鮮やかな詞を送ってくれた。
官庁に就職したがすぐに「富良野塾」一期生になり、ドラマ作家を経て、劇団を立ち上げた。彼の芝居を見に来たのが4年くらい前で、以後、何度か誘ってもらっていたが、病気で叶わず、下北沢自体が4年ぶりなんである。

芝居一座を率いていた蜷川幸衛門はある日突然、座員たちから役者廃業を言い出され、慌てふためく内に一座そのものから放擲され途方に暮れる。
悩みの森をさまよう途中、狐に吹き込まれたのが「バカが付くほどお人好しの狸を役者にしちゃえば?」
満月の度、腹鼓を打っては踊り、歌うのが大好きな狸たちを上手く一座に仕立て上げ、演ずるは「大爆笑ミュージカル悲劇・シェークスピアだよ全員集合」みたいなレヴュー。
「月メドレー」でワクワクさせて「オーデイション」で『娯楽座』メンバー個々の特技を知らせ、「役者あるある」でくすぐり、「稽古」でシェークスピア劇深読みの面白さと主な戯曲タイトルや登場人物を教え、「歴代ミュージカル名ナンバー」を使って稽古の仕上がり状況を伝え、随所でこの一座(娯楽座)のアンサンブルの良さを観客に擦り込んで行く。
タベちゃんの芝居は、佐藤・柴田の『ラブ・ストーリー』の頃からかなり知的な要素が散りばめられているのだが、ここでもシェークスピア劇を一応知っている人の方が、より楽しめる仕組みがいくつかある。『ハムレット』の端役、ローゼンクランツとギルデンスターンまで登場するんだけど、彼らを主役にした『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』という芝居もあることを知ってる人には「おお、そこまでカバーするか」みたいな愉悦を与える仕組みになっていたり、いつものごとくサービス満点で、アングラ芝居とミュージカルを知っていると楽しみが何倍かに膨らむのがタベ芝居の神髄だ。
今回は山崎洋平(江古田のガールズ)の「脚本」にも手助けされているので楽しみどころ満載。
「ワハハ本舗」の下部劇団だった「オホホ商会」の初期をふと懐かしく思い出すのだが、「オホホ」より一芸を持つ座員が多いのと、手練れ感のない清潔さが心地良い。
村本、矢原、星川がへこたれずにやっているのも個人的にはとても嬉しく、杖を頼りにやっとこさ下北沢まで出かけた甲斐があった。
心機一転の「娯楽座」の今後に期待。
公演は明日まで。明後日は別の一本を演るらしい。



明日10/16(土)放送『どこかでラジオが』(23:00-23:59)のお知らせ

ボブ・ディラン、ノーベル賞受賞に驚いた人に
明日10/15(土)放送『どこかでラジオが』(23:00-23:59)のお知らせ

僕のFB友達の多くが僕の放送を聞いてくれていないことをハッキリ判った。
何度掛けたでしょうね。
『風に吹かれて』『時代は変わる』『Forever Young』。
その前振りに何度言ったでしょうね。 ディランはノーベル賞候補に何度もなってるんだけど、と…。
授賞に驚くんじゃねえ、時代を変えた人、世界を動かした人、が対象なんだからディランでしょうよ。
だったら、春樹より谷村の方が早い、という話が出てるそうで笑ったワ。『昴』や『サライ』や『チャンピオン』『群青』が世界を変えたと思ってる人がいることに。
ま、FMさがみというコミュニティラジオでは、何を叫んでも、あまり伝わらん、という悔しさを込めての戯れ言だと許してちょうだい。
明日の「かぜ耕士の昭和史」は1989年(昭和64年)。つまり、「平成元年」だワ。
昭和最後の思い出はフランク岩本、ローズ岩本夫妻の皇居参拝。アメリカ移民、ペルー移民の夫妻の皇居参拝にはどんな思いがあったのだろうね。
そして、東西冷戦を終結させたゴルビーの英断。
ベルリンの壁崩壊、チャウシェスク射殺。
何かが終わって何かが始まる時代の足音。
曲は
①悩み多き日々(タマ伸也)
②遥かなるアラモ(ブラザース・フォア)
③サンライズ・サンセット(映画『屋根の上のバイオリン弾き』から)

さて、FMさがみ(FM HOT 839と改称)は、パソコンならサイマルラジオでお聴きください。
スマホではリッスンラジオ、 i-コミュラジオ、TuneIn Radioなどの無料アプリがあります。
アプリは一度ダウンロードしておけば、いつでも聴けます。
僕の場合は最初、TuneIn Radioがベストだったのですが、このところリッスンラジオに助けられることが多くなっています。ご自分のスマホと相性のいいアプリを試しておいていただくのが良いと思います。よろしくどうぞ。

写真はタマ伸也『悩み多き日々』収録の『折返点神田』と録音当日スタジオに遊びに来てくれた旧友でTBSTV『サンデーモーニング』構成の平松ちゃん。



2016年10月1日土曜日

本日10/1(土)の『どこかでラジオが』


(FM HOT 839にて 23:00~23:59)

「かぜ耕士の昭和史」は1988(昭和63)年のまとめ。
「下血」「うるうる」「お局」「オバタリアン」「オタク」「リゲイン」「リンプー」「カラオケボックス」「ソウル五輪」「東京ドーム完成」「ラストエンペラー」「敦煌」「優駿ORACION」などなど思い出すモノやコトはいっぱいあるんですが、なんか、「コレだ!」という確固たるモノのないフワフワした年でしたね。
やっぱりバブルのさなかだったからでしょうね。
曲は
①「ガラスの十代」光GENJI
②「DATBREAK」男闘呼組
③「アイ・オブ・ザ・タイガー」サバイバー
④『マイアミ・バイス』から「ハート・ビート」ドン・ジョンソン

なお、本日発売の月刊誌『清流』(11月号)に長いインビュー記事(4P)を載せていただきました。
書店で手にとってお読みいただくか、購読していただけると幸いです。

さて、FMさがみ(FM HOT 839と改称)は、パソコンならサイマルラジオでお聴きください。
スマホではリッスンラジオ、 i-コミュラジオ、TuneIn Radioなどの無料アプリがあります。
アプリは一度ダウンロードしておけば、いつでも聴けます。
僕の場合は最初、TuneIn Radioがベストだったのですが、このところリッスンラジオに助けられることが多くなっています。ご自分のスマホと相性のいいアプリを試しておいていただくのが良いと思います。よろしくどうぞ。